鹿児島の伝統工芸と言えば何を思い浮かべるでしょうか? | クベルオンラインショップ

鹿児島の伝統工芸と言えば何を思い浮かべるでしょうか?

西郷隆盛

薩摩 伝統工芸

鹿児島の伝統工芸と言えば何を思い浮かべるでしょうか?

鹿児島県の工芸品といえば、『薩摩切子』や『薩摩焼』が有名ではないでしょうか。実は鹿児島県では、32品目もの工芸品が県で認定されており、今なお昔ながらの技術や材料が大切にされています。

ほかにも、経済産業大臣の指定を受けた『国指定伝統的工芸品』が3つあります。
薩摩焼、川辺仏壇、本場大島紬です。

薩摩焼

薩摩焼には、『白薩摩』と『黒薩摩』の2種類の陶器があります。白薩摩は淡い黄色の下地に無色のうわぐすりがかかっています。表面にできた細かいヒビが、さまざまな角度から光を反射し、温かみと上品さを演出します。そこに色絵や金彩で、草木や蝶などの装飾を施したものになり、昔は藩主のみが取り扱うことのできる高級品でした。

対して黒薩摩は、庶民の間で、実用品として親しまれてきました。鉄分の多い陶土を使用しているため全体的に茶褐色の色合いとなっており、お碗やお皿、壺など、日常生活で使用する多様な器が、黒薩摩として作られてきました。

川辺仏壇

川辺仏壇は、浄土真宗が弾圧された時代を受け、仏様をすぐに隠すことができるよう、一見するとタンスに見えるような造りになっています。洞窟などに隠れて念仏を唱えるようになったため、この場所を『かくれがま』と呼ばれるようになったことに由来し、川辺仏壇の特徴的な造りも『ガマ戸』と呼ばれています。

『ガマ』は、鹿児島県の方言で『洞窟』を意味します。川辺仏壇は、杉や松が使用されており、天然本黒塗りと金箔で仕上げられています。とても細かい装飾も施されたこの技術は、仏壇だけでなく、カフェや九州新幹線つばめの内装にも活用されており、鹿児島県が誇る技術が今なお、現代にも受け継がれています。

本場大島紬

本場大島紬は、世界に類を見ない絹織物です。その製造工程の手間や品質から、『着物の女王』とも呼ばれ、高級絹織物として有名です。軽くて暖かく、着れば着るほど体に馴染み、しわになりにくいのが特徴で、その丈夫さは3世代に渡り受け継がれるほど。

そしてなんと、フランスのゴブラン織、イランのペルシャ絨毯と並び、世界三大織物のひとつとしても認知されているのです。1つ作り上げるのに半年から1年もの長い時間をかけており、美しい図柄や、烏野濡羽色にも例えられる深い艶のある生地が、世界中の人を魅了してきた理由です。大島紬の文様は、自然の草花などをモチーフに織りなされており、縁起の良い亀甲を形どった亀甲柄は男性の風格を引き立てると言われているなど、模様にも重要な意味があります。

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